うな記

若者の感傷

パフェに振られる/純喫茶と大きな鏡/外は戦争だよ

パフェを食べようとおもって新宿に行くが,死ぬほどならんでいる.なので純喫茶に行く.純喫茶ならパフェもあるだろうというところだ.

純喫茶にはたいてい死ぬほど大きい鏡がある.なんでだ.

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しばらく考えていたが,

  • 店内を大きく見せるため
  • 少ない光源を反射させて店内を輝かせるため

というところだろうか.

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マネの「フォリー・ベルジェールのバー」(この前東京に来ていたが見逃してしまった)は1882年とかその頃の作だったはずだが,その頃からカフェと鏡はセットなのだろう.

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 存在の耐えられない軽さにも大きな鏡が出てくる.ラブホテルにたまにある大きな鏡のちょっと洗練されたversionですね.あれってなにがうれしいのかマジでわからない.

そういえば,鏡像段階理論経由で鏡が出てくるエピソードも存在の耐えられない軽さにあった.同性愛的な傾向を抱えた女性がパリにでてラカンセミネールを受講したあと,若い女性たちを成熟させるために,ソ連軍が跋扈するプラハで彼女たちに互いの身体を手鏡でひたすら観察させるという小話.バカバカしいともいえるがかなりいい.外は戦争だよだ.模倣/装飾/真理としての鏡.

 

結局パフェではなくシフォンケーキを食べた.シフォンケーキって喫茶店でしか食べないなと思いながら鏡をみていた.鏡にしばらく取り憑かれそう.